2017年06月16日

「平安時代の塗料」を塗る

いよいよ店舗部分の改装にとりかかることにした。床、壁、天井・梁・柱などすべてをカフェにふさわしいものにしなければならない。電気工事など素人の手に負えない部分は工務店の助けを借りるが、内装はおもにわたしたち二人で仕上げるつもりである。 

  

内装のリノベーションを自分でやった人のブログを見ると、順序としては電気工事を専門業者にやってもらう前に(あるいはそれと並行して)天井部分など上から作業をしていくのがいいらしい。 

  

「カフェ 明治屋」の天井、梁や柱は、初回に書いた通り明治42年(1909年)に建てられたままの造りである。そのままでも年代を感じさせる風格のあるものだが、シミや手垢も目立つ。木材の保護もかねて、より重厚な雰囲気を出す方法はないかとネットで探していたら、柿渋を塗るといいという記事を見つけた。 

柿渋塗り
脚立に乗り、柿渋を塗っては・・・

柿渋拭き取り

拭き取っていく。 


柿渋は防水・防腐剤として平安時代から使われていたといわれる塗料だ。わたしは「渋うちわ」しか知らなかったが、樋や樽、家の柱を長持ちさせるため、また漆の代用(下地など)として使用されていた一般庶民の塗料とのことだ(ターナー色彩のページによる)。  

   

この柿渋は、渋柿の汁液を発酵・熟成させた柿タンニンを多量に含む日本固有の材料(Wikipedia)で、有機溶剤などを使わない水溶性の天然塗料だ。シックハウスの原因であるホルムアルデヒドを吸着する効果もあるらしい(伊勢型紙のページ)。 

    

いいではないか。さっそく柿渋をネットで取り寄せ、試しに店舗部分の一室に塗ることにした。ところが塗るまでが大変で、天井に塗るには、それなりの脚立がいる。そこで、近くのホームセンターで高さ2メートルの脚立を購入。店の「お持ち帰り用軽トラック」を借りて、夫婦で「荷台に脚立を縛りつけた軽トラの人」となった。これだけ見れば、もうすっかり「地元人」である。軽トラの運転は初めてだったが、すべてが実質本位の万能車で、なるほど、「田舎のベンツ」といわれるわけだと納得した。 

柿渋塗り02
塗った直後にはシミも目立たなくなるのだが・・・。


それはともかく、脚立にのぼって柿渋塗りを開始。ハケで塗ってはウエス(古タオル)で拭き取るという作業を繰り返す。ところが、柿渋を塗った直後には木部の色が深く沈んで「いい感じ」になるが、乾燥するとやや赤みを帯びる程度で、問題のシミや手垢が消えない。もっと美しく重厚な感じに仕上げる方法はないものか。試行錯誤はつづく。
 



y1_tokita at 19:31|PermalinkComments(3)TrackBack(0)移住 | カフェ