2022年07月07日
梅雨明けと猛暑
「暑いぢやないか」。これは、以前勤めていた会社でわたしが使っていた手紙の例文集に載っていた暑中見舞いの文句である。わたしは面白がって古い例文集を使っていたのだが、それにしても、いきなり「暑いぢやないか」の一言しかない暑中見舞いが届いたら「何だ?」となるだろう。
それはともかく、暑い。ことし(2022年)の6月下旬は、連日、猛暑日かそれに迫る日がつづいている。6月の下旬といえば、例年なら梅雨の真っ盛りで雨続き。梅雨寒などという言葉もあるように、ちょっと肌寒い日があるのが普通だ。
ところが、ことしはまったく違う。梅雨は早々に明けてしまった(中国地方では6月28日。関東甲信地方はその前日。ともに、これまでで最も早い)。梅雨の真っただ中であるはずの九州から東北地方で梅雨明けしてしまい、梅雨がないといわれている北海道で記録的な豪雨となった。これを異常気象といわずして何といおうか。
そして、猛暑である。東京では6月の末に1週間近く猛暑日がつづいた。しつこくいうが、まだ6月なのに、である。ここ岡山でも、36度を超える日があった。例年だと、8月の上旬あたりに出るか出ないかという数字である。これはたまらない。
わたしがサラリーマンをしていたころの同僚に、夏と冬のどちらがいいかといわれれば、冬と答えるという御仁がいた。「寒いのは重ね着をすれば何とか耐えられるが、暑いのは裸になっても暑い」というのがその理由で、この言は妙に説得力を持っていた。
これだけ暑いと、とくに年配者は熱中症に要注意である。そして、実際にみなさん、気をつけて外出を控えているのだろう。「カフェ明治屋」でも猛暑日はお客さんの入りがガクンと落ちる。困ったものだ。
梅雨らしい梅雨がなく真夏になってしまうと水不足も心配だ。農作物にもすでに影響が出ているらしい。また野菜が高値になるのだろうか。
ロシアのウクライナ侵攻に起因する物価高騰、またまた新規感染者が増加し始めたコロナ禍、そして異常気象・・・。天災と人災が入り混じって、たいへんな夏になりそうである。