2018年11月13日

門前橋

「カフェ明治屋」の裏は干田川という川だが、そこに門前橋という橋が架かっている。「カフェ明治屋」のすぐ脇である。向かいにある正通寺の正門からまっすぐに川を横切る、まさに「門前」の橋だ。 

門前橋とカフェ明治屋
門前橋から見た「カフェ明治屋」。欄干には擬宝珠もついている。


この橋の100メートルほど上流で香登川という川が干田川に合流している。以前は、この2本の川はこのあたりで並行して流れており、あいだの土地には家も建っていたという。橋も当然、2つあった。ところが昭和51年(1976年)の台風17号による大雨で川が溢れ、あたり一帯は水に浸かってしまった。このときには「カフェ明治屋」の建物も1階部分が完全に水没したそうだ。 

  

そこで河川計画が練りなおされ、2本の川を1本にして川幅を広げた(1本になっているのはこのあたりだけで、「カフェ明治屋」の続きの親水公園の先ではまた2本に分かれている)。そこに架けられたのが門前橋である(平成6年(1994年)竣工)。 

  

わたしはこの橋が好きだ。この地に移住してからカフェのオープンまでの半年間は、ほとんど毎日、この橋を渡って朝の散歩に出かけていた。ゆるく膨らんだ橋の中央に立つと、川の上流、下流、町内の家々、田畑、そして遠くの山々が見渡せる。何より空が大きく開けている。朝の空気をいっぱいに吸い込み、一日を始めるのに最適の場所だ。カフェをオープンしてからは、朝のゴミ出しのときくらいしか歩いてここを渡ることはないが、いつ来ても気持ちいい。 

  

このあたりには、秋になると鴨が飛来することは前にも書いた。その鴨が、今年もやってきた。先日、朝のゴミ出しに出てみると20羽ほどの鴨が川面をゆっくりと滑っていた。あー、もうすぐ冬が来るのだな、と思う。今年の冬は暖冬との予報があるが、鴨にためにも、何よりわたしたちにためにそうあってほしい。 

  

川に面して暮らすことは、川風を受けることでもある。「カフェ明治屋」の場合、北側を川が流れているので、とくに冬の北風が冷たい。台風や大雨のときなど、川が氾濫する危険もある。一方で、橋の上から鴨たちののんびりした様子を眺めていると、川べりに暮らすのも悪くないな、と思う。 


y1_tokita at 08:40│Comments(1)瀬戸内暮らし 

この記事へのコメント

1. Posted by ラフィンのお父さん   2018年11月15日 10:12
5  2回目の秋を迎えましたね。渡り鳥や木々の色ずきそして、空気感を肌で感じながらだんだん地元民になるんですね🎵

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