2017年08月

2017年08月27日

おやじ会デビュー

移住当初から、バーベキューに誘われていた。これは町内会有志によるものだが、なぜか参加するのは男性だけらしい。しかも若い人は加わらないらしく、いわば「おやじの会」である。もちろん断る理由はない、というより、少しでも繋がりを広げておきたいので、よろこんで参加した。 

  

わたしたち夫婦は、結婚当初からゴールデンウィークや夏休みによくオートキャンプに出かけてきた。キャンプ場では必ずバーベキューをする。だから、回数はともかくバーベキュー歴は長い。それを知っている友人知人から誘われて一緒にバーベキューをしたことも何度かあったが、たいていは家族ぐるみや友人グループでの集まりであり、ご近所さん、しかも男だけの会というのは初めてである。 

  

当日は夕方5時すぎからぽつぽつと人が集まり、総勢十数人。まめに準備をする人あり、豪快に火をおこす人あり、焼きに専念する人あり・・・。わたしはもっぱら食べる役にまわった。話題はおもに各人の近況やご近所、地域のことで、わたしにはカフェ開業準備の進みぐあいを聞いてくる人が多かった。会の全員と顔見知りとなり、また少しだけ地域に溶け込めた気がする。 

バーベキュー
世間話に花が咲く、バーベキュー大会。


驚いたことが一つ。その場である人からカフェの開店時間を聞かれたので、「このあたりは朝が早いので
7時からモーニングサービスをやろうと思っています」と答えたところ、「7時じゃ遅い」と言われてしまった。「わたしは7時すぎから仕事だから、6時半には開店しとかんと」と言うのである。 

  

実際、6時半に開店している喫茶店が駅前にあり、その方はよく利用しているという。「一度、行ってみるといいよ」と言われたので、後日、その喫茶店Kに夫婦で行ってみた(さすがに6時半には行けず、着いたのは7時すぎだった)。店内は15席ほどで、お客さんはすべて中年以上の男性で和気あいあい。みな常連さんだと一目でわかる。妻とわたしは、はっきりいって浮いていた。 

  

こんな喫茶店もあるのか。おやじの井戸端会議。朝から「おやじ会」。これはこれで、地域密着の一形態だが、わたしたちがめざす店の形とは少し違う気がする。わたしは年齢的にも中身も「おやじ」だが、地元の「おやじ」様たちに完全に溶け込むには、まだまだ時間がかかりそうだ。 



y1_tokita at 15:29|PermalinkComments(0)移住 | 瀬戸内暮らし

2017年08月22日

瀬戸の夕凪、夏祭り

瀬戸内は緯度からいっても東京より南だし、東京より涼しいとは思っていなかったが、想像していた以上に夏が暑い。冷夏の東京と比べたら、今年はとくにそうかもしれない。これには瀬戸内の地形も影響しているらしい。夕方から夜にかけて陸風と海風が相殺し、「瀬戸の夕凪」といわれる無風状態になる。これが暑い。 

  

寺田寅彦が夕凪について、「空気がゼラチンか何かのように凝固したという気がする。・・・じっとしていると気がちがいそうな鬱陶しさである」(「夕凪と夕風」)と記したのもよくわかる。 

牛窓の花火
「牛窓花火大会」のクライマックス。妻が録画した下の動画も観てほしい。

 そんな瀬戸内の夏にも、蒸し暑さを晴らす祭りはやってくる。移住したばかりのわたしたちは、地元の祭りにはなるべく出かけてみることにした。まず出向いたのは、前にも紹介した牛窓で行われた「牛窓花火大会」。港の堤防から約2,000発の花火が打ち上げられた。地方の花火大会の一番の良さは、間近に見られることだろう。わたしたちは桟橋のほぼ突端に陣取り、目の前で繰り広げられる花火のショーを観賞した。見た目の美しさだけでなく、地響きのような爆発音が迫力満点だった。 


長船夏祭り
「長船夏祭り」には地元の人たちによる屋台も。

バンド演奏
懐かしいグループサウンズの演奏があったり・・・
盆踊り

盆踊りで盛り上がったり・・・ 

  

地元も地元、わが長船町で行われたのは「長船夏祭り」。これは途絶えていた夏祭りを20代の有志が2014年に12年ぶりに復活したもので、以後、毎年開かれている。当日は盆踊りを始め和太鼓の演奏や地元有志による屋台などもあり、家族連れや中高生など、比較的若い層が集まって賑わっていた。復活したこの夏祭りが、長船の年中行事として定着するにはまだ年月がかかるかもしれない。しかし、若い人たちが地元の振興のために汗を流しているのが心強かった。 

  

わたしが親しくさせていただいているN教授(カナダ・バンクーバー在住)は少年時代の大半を瀬戸内で過ごした方で、最近のお便りには「瀬戸の夕凪は暑いでしょう」と繰り返し書いてこられる。N先生、瀬戸内の夏は暑うございますが、楽しく過ごしております! 



y1_tokita at 11:59|PermalinkComments(2)移住 | 瀬戸内暮らし

2017年08月17日

本家「福岡」の朝市

「カフェ 明治屋」がある瀬戸内市長船町は、人によっては「備前長船」(びぜんおさふね)といったほうが通りがいいかもしれない。「備前長船」とは、かつてこの地で生み出された日本刀の総称にしてその産地名もあらわす。 

  

この一帯の歴史は古く、一千年の歴史をもつといわれる備前焼の窯元群も近い。中世には、備前福岡(現在の長船町福岡)は「山陽道で第一級の都市」といわれるほど栄え、「中世福岡の市」はおおいににぎわったという(一文字うどんのウェブページ)。 

  

ちなみに、九州の福岡は、その地を治めることになった黒田長政が、黒田家の礎の地であった備前福岡から取り名付けたといわれている(瀬戸内Finderのウェブページ)。 

  

その本家「福岡」で、月に1回、「備前福岡の市」が開かれている。この「市」のことは、東京にいるころ訪れた「移住相談会」でも聞いており、ぜひ行ってみたいと思っていたが、月に1回の日にちをいつもうっかりしていて、このたびやっと顔を出すことができた。 

福岡の市
地元の人たちによる「手作り感」がいい。


「市」の会場は「カフェ 明治屋」からは歩いて
20分ほどである。開始時間の朝8時を少し回ったころに会場に着くと、すでに多くの人でにぎわっていた。岡山市内や遠く県外からの来場者もあるという。 

福岡の市野菜
産直の野菜は人気がある。ナスもトマトもおいしかった。


さすがに日本刀はなかったが、刀鍛冶が包丁研ぎをしていたり、地元「名刀味噌」(店はわが町内)の販売ブースがあったりする。この手のマーケットには欠かせない産直の野菜や天然酵母のパンなどもあった。買った飲食物は、会場内の席で食べられるようになっている。わたしたちもちょっと一息、レモンジュースで喉を潤し、ナスやトマト、ひしお味噌などを購入した。
 

  

10年前に始めたときには「売り子のほうがお客さんの数より多かった」そうだが、地元に密着した手づくりの「市」は、いまやすっかり根づいているようだ。わたしたちも、いつの日か、この市に「カフェ 明治屋」としてブースを構え、コーヒーやケーキを提供するようになるのだろうか。まだ開店してもいないのに妄想ばかりが広がるのだった。 



y1_tokita at 18:43|PermalinkComments(1)移住 | 瀬戸内暮らし

2017年08月12日

カップにまつわるエトセトラ

前回記したとおり、IKEA通いをしながら「カフェ 明治屋」のイス、テーブルや食器の候補をあれこれと考えている。店頭在庫限りの小鉢を買った際に、コーヒーカップやランチ皿のサンプルもいくつか買って帰った。カップ&ソーサーは小さなホワイトのものとそれよりやや大きいオフホワイトのものの2種類だ。さっそくコーヒーを入れてみる。 

  

小さいほうは、さすがにコーヒーの量がやや物足りない気がする。このカップは、13clと表記してある。cl(センチリットル)という単位は日本ではあまり見かけないが、ヨーロッパではよく使うらしい。1cl10cc、つまり13cl130ccだ。それよりやや大きいほうのカップは14cl140cc)とある。わたしはこのとき、13cl14clをすり切りいっぱいの容量だと勘違いしていた。13cl14clがすり切りの量なら、コーヒーは100ccほどしか入らない。 

  

あらためて調べてみると、コーヒー1杯の量は120150ccが標準らしい。カップにそそいでいちばん美しく見える7分目でこの量だから、カップの容量は170210ccくらいがいいことになる。 

コーヒーカップあれこれ
どれがいいか・・・。あぁ、カップばかりが増えていく。


そこで、店舗用の食器を専門に扱う店をネットで見つけ、大きさといい造りといい良さげなカップを取り寄せてみた。カップの容量は
200cc、円筒形に近いカップでスタックできる。ソーサーはスクウェアでなかなかしゃれている。ところが、問題が発生した。ソーサーの上でカップを回しにくいのである。カップを回そうとするとソーサーごと回ってしまう。もうひとつ、ソーサーの縁の高さが低すぎて指が掛かりにくく、テーブルに提供するときにカタッと鳴ってしまう。細かなことだが、妥協はしたくない。 

  

またまたネットを探し回り、これぞコーヒーカップというすっきりしたデザインのカップを見つけた。軽量強化磁器なので業務用にも適しているという。サンプルに1つ取り寄せてさっそく使ってみる。容量は200ccだから7分目に注いで140ccでちょうどいい。しかし、ここでも問題発生。カップを回すときに、カップの位置が安定しない。ソーサーの上でずれてしまう。 

  

あちら立てればこちら立たず。サンプルに買ったカップばかりが増えていく。と、ここであることに気づいた。IKEA14clのカップとネットで購入した200ccのカップの大きさがそれほど変わらないのである。そこで、IKEA14clのカップにすり切りいっぱいに水を入れて測ってみると180ccあった。14clとは、8分目に入れた飲み物の量だったのだ。ヨーロッパのメーカーは実際の飲み物の量を(clで)表示し、日本のメーカーはすり切りいっぱいの量を(ccで)表示する。初めて知った。 

  

何はともあれ問題解決。「カフェ 明治屋」のコーヒーカップはIKEAのものに決定した。コーヒーカップ選びひとつでこの調子だから先が思いやられるが、まったくの素人がカフェをやろうというのだから仕方がない。しかしその実、試行錯誤している過程が楽しくもある。 



y1_tokita at 08:53|PermalinkComments(2)カフェ 

2017年08月07日

「お伊勢参り」ならぬ・・・

日々、開店に向けた準備に追われている。店内の内装の仕上げ、駐車場などのエクステリアの整備に加え、そろそろカフェの什器も選定しなくてはならない。 

  

といっても、わたしたちは予算が相当に限られているので、思った通りに高価なものをそろえられるわけではない。コーヒーカップやお皿といった食器も、ひとつ何千円というブランド品で統一できればそれに越したことはないが、無理だ。しかし、物は考えよう。何も高級品だけがお客様に喜ばれるというわけではないだろう。使いやすく親しみのわく、しかもリーズナブルな食器はないか。これまで見てきたものの記憶をたどり、また、ネットをあちこち見ながら考えた。 

  

そんなある日、ふと訪れた牛窓のカフェでコーヒーを飲んでいたわたしたちは、ソーサーの裏に「IKEA」と記してあるのに気づいた(カフェで気になるカップがあると、つい裏を見る癖がわたしにはある)。IKEAの家具は以前から気になっており、店のイス、テーブルなどの調達先として候補にピックアップしていたが、たしかにIKEAには食器もある。その手があったか。見てみなくては。 

IKEAコーヒーカップ
IKEAのカップにコーヒーを入れてみた。なかなかいい。


というわけで
IKEAに行くことにした。「カフェ 明治屋」から一番近いIKEAは神戸にある。走行距離130キロ、ほぼ高速道路の道のりを約2時間のドライブでIKEA神戸店に到着、その広大な売り場と品揃えに圧倒されながら見て回った。初回は下調べといった感じで、コーヒーカップなどの品番をメモして帰った。IKEAでは、たいていの商品はネットでも買えるから、店舗用の大量購入の際には配送してもらえばいい。 

  

ところが、帰ってからネットで確認してみると、購入しようと思った小さなカップ(店では小鉢として使用予定。40個購入のつもり)がネットショップにはない。たぶん、店頭在庫限りなのだ。店で直接買うしかない。そうわかると居ても立ってもいられず、翌々日、再び一路IKEA神戸店へ。苦労した甲斐あって小鉢は無事に手に入った。 

  

わたしの友人で元同僚のE氏は、奥さんが新宿伊勢丹での買い物が好きなせいで、週末ごとに伊勢丹に通っていた時期があったという。本人は、それを「お伊勢参り」と称していた。最近のわたしたちは、それに近い「おIKE参り」である。 



y1_tokita at 19:43|PermalinkComments(1)カフェ