2019年11月23日

3度目のおやじ会

「カフェ明治屋」がある地域の町内会では、毎年夏に有志によるバーベキューをやっている。ところがこのバーベキューの参加要件が、どうも事実上、男性限定らしい。このあたりに若い男性はあまりいないので、いきおい会は「おやじ会」となる。 

  

一昨年(2017年)、移住してきてすぐにこの会に誘われ初参加したことは過去にこのブログに書いた(おやじ会デビュー)。昨年は県内で大きな水害があったが、幸いこの地域では被害はなく、無事に夏に「おやじ会」は催された(おやじ会ふたたび)。 

おやじ会2019
公民館の庭で和気藹々のバーベキュー。


今年は春にお誘いがなく、「いつも店を閉めてからバタバタと参加して、まだ片づけがあると言ってすぐに帰ってしまうので、声をかけられなかったのかな」と思っていた。ところが季節が秋に入ったある日、「おやじ会」を主宰する
Hさんが店を訪ねて来られ、「11月〇日にやるけど参加する?」と訊いてきた。なんでも「今年はやらないでおこうと思っていいたけど、やってほしいという声があって」秋にずれ込んだらしい。根強い人気があるのだ。 

  

会はいつも午後5時からなのだが、わたしは6時と言われた。店を6時(お客さんがいなければ5時半)までやっていることを知ったうえで、気をつかってくれたのだろう。当日、6時に会場となっている地区の公民館(偕楽荘という)に出向くと、すでに宴たけなわだった。この季節、6時ではもう暗いので、わたしはキャンプ用のガソリンランタンを持参したが、何のことはない、LEDのライトスタンドが何本も立てられ、バーベキュー会場は明るく照らされていた。意外と(失礼!)みなさん装備が新しい。 

  

例によってわたしはもっぱら「食べ係」。焼きあがったものを次々にいただいた。このあたりの「おやじ連」は、たまに奥さんに連れられて訪れる程度で、「カフェ明治屋」にはほとんど顔を出さないから、会って話をする貴重な機会である。わたしは町内会の最長老M翁の隣に陣取っていろいろと話を聞いた。このM翁は、NHKの番組「ファミリーヒストリー」の三宅裕司さんの回にも昔を知る人としてインタビュー出演していた人で、地域の生き字引である。生まれてから八十数年、ずっとこの地で過ごしてきたそうだ。 

  

昔はほかに楽しみがなかったから、しょっちゅう集まって酒ばかり飲んでいたとか、川が変わって(河川工事で干田川や県道の位置替えをして)地域がずいぶん変わったとか、いろいろと話をうかがった。 

  

生まれた土地で一生を過ごす。わたしには想像することしかできない生き方だが、老いてなお矍鑠としているM翁は、いま、とても幸せそうに見えた。 



y1_tokita at 05:00│Comments(0)瀬戸内暮らし 

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