2017年08月02日
ただ者ではない一団
カフェを開業するには、内装だけでなく、もちろんエクステリアにも手を加えなくてはならない。何はともあれ、まずは草刈りと庭木の剪定だ。
「カフェ 明治屋」は、まだ購入前に見たときから庭が雑草だらけだった。とくに、北米原産の帰化植物であるアレチヌスビトハギが生い茂り、うっかり掻き分けて歩いてしまったわたしは、体中に「ひっつき虫」の種がついて往生した(ていねいに取ったつもりだったが、東京に戻ってからもあちこちから種が出てきた)。
移住してからは、道路沿いの雑草や伸びた生垣が通行の邪魔になるほどになっていたので、ホームセンターで道具を購入し、夫婦で一日、雑草取りと生垣の刈り込みに励んだが、慣れないわたしたちでは敷地全体の植物の管理は無理だと観念した。何しろ結婚して以来、住んできたのはつねに集合住宅の2階以上だったので、草刈りや剪定というものをしたことがない。向かいのお寺さんや町内会の人から、「シルバーさんに頼むといい」と教えられ、さっそくお願いすることにした。
「シルバーさん」。そう、シルバー人材センターである。地方で大活躍の「よろず請負人」だ。春から夏にかけては、やはりあちこちの草刈りに引っ張りだこのようで、2カ月待って、やっと来てもらえた。シルバーさんたちは元気な退職高齢者だけれども素人集団だと、わたしは勝手に想像していたが、とんでもない。プロ集団である。
庭木トリマーで生垣もすっきり。
朝8時。軽トラ4台に乗り込んだ7人の「シルバーさん」がやってきた。あいさつも早々に、エンジン草払機が唸りをあげる。伸び放題だった雑草がみるみる払われていく。わたしの「ばっさりやってください」の一言で「わかった」とばかり、ある者はチェーンソーで太い枝を切り落とし、ある者は電動トリマーで生垣を短く切りそろえていく。植木の1本にはスズメバチが巣をつくっていたが、「シルバーさん」はひるまない。ハチ用殺虫スプレーも持参していて、巣ごと撃退した。
作業は予定通り午前中で終了。すっきりした庭に目を細めながら「風通しがよくなったのう」という一言を残して、「シルバーさん」たちは軽トラで颯爽と帰っていくのであった。
この記事へのコメント
シルバーさん達は、私と同年代かな⁉
シルバーさん、恐るべしって感じですね。
また、一歩前進だね。