2017年09月11日
役所が面倒くさいわけ
「これで検査終了です。いつでも開業できます」この一言を待っていた。いやー、ほっとした。「カフェ 明治屋」が保健所の検査に合格したのだ。飲食店の開業に保健所の許可がいるのは常識だが、それを得るには何が必要か、一般にはあまり知られていない。わたしたちも知らなかった。ところが、じつはこれがなかなか大変なのだ。
まず、自宅で飲食店を営業する場合、店舗部分と住宅部分の区分をはっきりさせ、店舗の厨房とは別に自宅用の台所を設けなければならない。つまり、台所が2つ要るのだ。
つぎに、店舗の厨房には調理用とは別に手洗い用のシンクが必要。2槽シンクが要るということだ。厨房は扉で仕切られていなければならないし、その床は、家庭の台所で一般的な合板のフローリングなどではだめで、水で洗い流せるコンクリートやリノリウムなどでなければならない。
これだけで、ふつうの住宅を飲食店に変えるのがいかに大変かがわかると思う。実際、この検査を知って開業をあきらめた人も多いらしい。「カフェ 明治屋」でも保健所対策の改装に費用がかかって大変だった。
この保健所のハードルは、しかも全国一律ではなく自治体によって微妙に高低があるという。3槽シンクでなければダメという自治体もあるらしいし、厨房全体の壁が水をはじくものでなければOKがでないところもあるらしい。さらに、保健所の担当者によってもさじ加減が変わるらしいから事前の予測や準備がむずかしい。
さいわい、「カフェ 明治屋」を担当してくれた人はフレンドリーで、相談に行ったときに説明してくれた注意点を守って改修したら無事に検査をパスすることができた。しかし、実際に合格といわれるまでは気が気ではなかった。
移住してからは、当然ながら役所に行く用が多くなった。転入・保険年金などの変更手続きで市役所に行ったのはもちろんのこと、土地登記手続きで法務局、クルマの登記(ナンバープレート交換)で警察署、陸運局、個人事業主の開業手続きで税務署、県庁、失業保険関係で職業安定所、そして保健所・・・。時間はあるのだからと、どれも人任せにせず自分でやったからそれなりに大変だった。
役所が面倒なのは、いろいろ理由はあるが、ひとつには、どの役所も自分たちが管掌する領域が社会にとって非常に重要だといいたいがために、個々の手続きがとても複雑かつ厳密になっているせいだと思う。役人はその分野だけを担当するからいいが、一般市民はそのすべてに付き合わなくてはならないから面倒なことになる。税務関係などを会社がやってくれるサラリーマンがいかに楽か、脱サラしてしみじみ感じている。
この記事へのコメント
写真の車ナンバー89ー29は、拘りナンバーですか?私は、これを見て焼く肉と読みました(笑)。バーベキューですね。
ハード完了、開業届けおめでとうございます!
帳簿つけ、確定申告もあり、毎年3月にあたふたしてます。
今年は青色申告ソフトでやりました。
今からやっておくと楽かと思います。
ビフォーアフターが見たいなぁ
楽しみにしてます!