2018年02月23日

歩くクルマ(その1)

こちらでクルマを運転していて感じるのが、「軽自動車が多いなぁ」ということである。実際、乗用車のうちの軽自動車の割合は岡山県の場合44%だ。しかも、これには「田舎のベンツ」こと軽トラックをはじめとする軽貨物車は含まれていない。実感としては、マイカーの2台に1台以上は軽である。軽自動車の比率は東京では16%(およそ6台に1台)だから、東京と岡山では道路や駐車場の「景色」がかなり違う(数字は「都道府県別統計とランキングで見る県民性」から)。 

  

わたし自身は、軽自動車はホームセンターで脚立を買ったときの持ち帰りに軽トラを借りて運転したのが唯一の経験である。異様なほどに小回りが利くので驚いた記憶がある。車体が小さく、よく曲がる・・・地方暮らしで近場を回るにはうってつけだ。とくに歳を取って遠出をしなくなったら軽が一番だろう。わたしはいま、フォルクスワーゲンのポロに乗っているが、つぎに買い替えるとしたら軽だと思っている。「いつかはクラウン」(古い!)ならぬ「いずれ軽」である。 

女性ドライバー
女性ドライバーが東京より多いように感じる。


瀬戸内に限らないだろうが、地方の「足」はおもにクルマである。通勤もクルマ、買い物もクルマ、ちょっとした用足しもクルマ・・・当然、一家に
1台では追いつかない。ひとり1台である。東京などではあまりクルマを乗り回していなさそうな若い女性や主婦も、こちらではクルマを足にしていることが多い。そうなると、維持費などの面からどうしても軽自動車ということになる。先日も、ご近所の女性3人が「カフェ明治屋」で歓談していたが、それぞれが自分の軽自動車に乗って来ていた。クルマでちょっとそこまで「歩いて」来る感覚なのだろう。 

  

逆にあまり見かけないのが路線バスである。とくに都市部で一般的な大型バスは、「カフェ明治屋」の近辺ではめったに見ない。走っているとしても自治体が運営するマイクロバスだが、近所のバス停の時刻表を見ると12時間おきに1本で、日に10本もない。最近、岡山県内を中心にバスを運行する両備グループが路線を大幅に減らすというニュースが流れた。公共交通が乏しいからクルマ社会になるのか、みながクルマに頼るから公共交通がやっていけなくなるのか、鶏が先か卵が先かの議論だろう。 

  

わたしたちは「カフェ明治屋」をオープンするとき、庭の一部を更地にしてクルマ5台分の駐車場にした。お客さんの多くがクルマで来ることを考えると5台分では全然足りないのだが、店舗側の庭はその広さしかない。しかも、区割りの都合上、5台のうちの3台分には「軽」と表示した。東京だったら、「普通車より軽のほうが多いのか」といわれそうだが、ミニカー社会・岡山では実態に即しているといえるのである。 



y1_tokita at 09:04│Comments(1)瀬戸内暮らし 

この記事へのコメント

1. Posted by ラフィンのお父さん   2018年02月24日 03:17
5 今は地方のほうが車社会ですね。
それから諸々の事情で、軽自動車が多い理由は分かります。その一つに考えられるのがガソリン価格、地方は比較的高いですよね。
瀬戸内市はどうですか?
ちなみにこちらは136円前後と高止まりになっています。私も軽自動車に替える時がきっと来ますね。

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