2018年03月15日

災い少なき国なれど(その1)

岡山は災害の少ない県として知られている。わが国の自然災害で最大の脅威となるのは地震だろうが、岡山県内の活断層は北東部の1本のみ。阪神淡路大震災や鳥取県西部地震などではそれなりに揺れたようだが、大きな被害はなかったらしい 

  

怖いのは「東海」「東南海」「南海」が連動した「南海トラフ巨大地震」だ。岡山県内では34,000棟の全壊が想定されているが、これはおもに岡山市や倉敷市の埋め立て地の話で、「カフェ明治屋」のあたりはそれほどの被害はなさそうだ(明治の古民家が持つかどうかは「神のみぞ知る」だが)。この地震による津波は岡山県では最大3メートルほどと予想されており、海からクルマで30分、海抜4メートルの「カフェ明治屋」が被害に遭うことはないだろう(「岡山県の災害リスクまとめ」から)。 

干田川
干田川。日ごろはほんとうに穏やかな川なのだが・・・。


岡山は台風の被害も少ない。地理的に海からの直撃がまずありえない。通過するとしても、事前に四国山地や九州山地が台風の勢力を弱めてくれるようだ。とはいっても、過去に大きな被害がなかったわけではない。
1976年の台風17号では、「カフェ明治屋」の裏を流れる干田川が氾濫し、「カフェ明治屋」の家屋も浸水している。聞いた話では、床上まで水が来たらしい。その後、川の改修工事が行われているから同じような被害はまずないと思うが、昨年(2017年)、台風が何度も通過した際には、窓から干田川の刻々の水位を確認せずにはいられなかった。敷地が川に面しているというのは、気持ちがいい反面、怖い面もある。 

  

この1976年の台風では、「カフェ明治屋」の前の正通寺は、一段高くなっているのが幸いして浸からなかったそうだ。しかし、その正通寺の南側は甲山という小山になっていて、けっこう傾斜はきつい。その斜面は過去に何度か崩れている。いまでも寺の裏手は市のハザードマップで「山腹崩壊危険地区」に指定されており、「カフェ明治屋」の敷地も「土砂災害警戒区域」だ。 

  

大雨が降ったら、川の氾濫か土砂崩れか、あるいはその両方か。心配しだしたらきりがない。生きているうちに「100年に一度」といった災害が起こらないことを祈るが、災害に備える方策がないわけではない。どうするか。 



y1_tokita at 11:00│Comments(1)瀬戸内暮らし 

この記事へのコメント

1. Posted by ラフィンのお父さん   2018年03月15日 14:00
5 地震に限らず災害は恐ろしいです。私が言うもの何なのですが
自然災害の対策について、よく言われることで備えあれば憂いなし、防災用具、食料品の備蓄。私も大切だと考えますが、対策に負けないくらい対応が肝心だと思います。何処にいて災害が発生するか分からないため、いかに落ち着いて行動がとれるかと言う事です。当然状況によって行動が違ってきますよね。とにかく肝っ玉を据えることが肝心、そのためには普段から避難時の良かった事例に耳を傾けておく。あとは外出するときバックにあめ玉と携帯ラジオを入れることを習慣づける。そして災害が起こらないことを祈るのみです。




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